「打ち合わせ」を終えて

ヴェールボアの演劇イベント。
役者さん、観客も、カフェのお客様という設定で、物語が展開するシチュエーションシアター。
今回は、札幌の劇団アトリエさんの公演となりました。

シチュエーションシアター in VerreBois
劇団アトリエ公演「打ち合わせ」
作・演出 小佐部明広
CAST 小山佳祐 有田哲

一つのテーブルの中で繰り広げられる物語を、同じ店に居合わせた一つの空間にいる観客が見ている。
物語の緊迫感は、そのまま店内の空気を染め変えて否応なく観客を引き込んでいく。

すれ違って行く兄弟の機微を描き切った小佐部さんの台本も、それぞれの置かれた状況の中で揺れながらも必死で自分を守っている兄弟を演じた小山さん、有田さんの演技も見事でした。
シチュエーションシアターという仕掛けを別にしても、充分過ぎるリアルさで迫ってきます。
そして、静かで淋しいエンディングに収束される時、芝居を観ているという意識は消えていました。

繰り返される沈黙のシーン。
これも又曲者でした。
テレビ、ラジオは、無音状態が一定時間を超えると放送事故になります。ですので、何かを観る時に、長時間の無音(公演中はBGMもありませんでした)というのは中々経験しない事。
逆にいえばそういう決まりの無い、お芝居では贅沢に沈黙を作れる訳です。
今回、ふんだんに沈黙があります。
でも、その沈黙の雄弁さ。
演技の奥深さも見せつけられました。

いやー、よかった〜。

前回同様、今回もソフト化を予定しております。

さて、この日は朝から、いろいろ動き回っていました。
アトリエの皆さんと一緒にFMおたるさんへ行き、別にライヴの告知で来ていたミュージシャンで、アトリエさんをご紹介して下さったSaKiさんと合流。
スタジオに入って公演の告知。
SaKiさんは公演も観て下さり、公演終了後はアトリエさん、遅れて私も会場の(旧)岡川薬局 Cafe Whiteさんに駆け付け、今度はライヴを楽しみました。

南小樽地域って、面白いコンテンツ色々あります。