がらす市お疲れさまでした!

周回遅れのブログで恐縮です。
アップはすっかり遅れてますが、文章自体はがらす市直後から書き始めています。


7月26〜28日に開催された第五回小樽がらす市無事終了致しました。
期間中のイベント、私がスタッフとして関わらせて頂きました音楽ライヴ「きらめき音楽会♪」も、何とか盛況のうちに終える事が出来ました。

時折雨の降るあいにくの天候のなかご来場下さいましたお客様、素敵な演奏を披露して下さった演者の皆さま、そして私のいたらない点を大いにカバーして下さいましたスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。


がらす市とは、小樽市内だけでなく道内外の硝子工房(遠くは九州長崎から!)によるマーケットを中心に、世界でも珍しい移動窯をつかった屋外での硝子製作のデモンストレーションやワークショップ等を開催しています。
がらす市は実は、地元小樽市民の方々に地場産業である硝子にもっと親しんで欲しいという趣旨のイベント。
そこで開催される音楽ライヴを担当する事と相成りました。
担当となって真っ先に考えたのは、「小樽に関わりのある方に演奏をお願いする」事でした。

個人的な事ですので、この場では詳細に触れませんが、今回の演者さんはメンバーの誰かが、小樽出身や在住、住まいは市外でも日々仕事で小樽に通勤している方々。
演者の皆さんの地元への思い入れは、少なからず演奏のモチベーションにも繋がったのかと思います。

27日(土)
一組目はコンペイトウさん。ご夫婦お二人によるボサノバ。

スタンダードからオリジナル曲まで、一つのジャンルの中でバラエティに富んだ構成であっという間に終わりの時間。
旦那さんのギターに、奥さんの歌声が重なり、やさしい空間にお客様の表情も穏やかに見えました。
そしてMCでもおっしゃってましたが、自分の子供時分に馴染んでいた場所でライヴができた事が感慨深いとの事で、ブッキングをした者としては嬉しい限りでした。
そういう思い入れがこのライヴならではのテイストになると思っていました。

二組目はスロウ・ライフさん。
三人ユニットで、女性ヴォーカルのaiさん、ギターの阿部さん、今回はジャンベを携えての佐藤さん。
ジャンルはブラジル音楽等。ボサノバが重なるかなと思いましたが、ブッキングを織り込んでの曲のチョイス。
演奏もリズム、メロディ、ヴォーカルが重なりしっかりとした足場を組んで3人とは思えない音の広がりがありました。
キャリアの長いメンバーの皆さまのバンド、「さすが」と思うと同時に、私に対し沢山のフォローもして頂きました事に感謝です。

三組目はCeadFachtさん。
もともと、とくちんが演奏するテインホイッスルというアイリッシュの笛を中心としたユニットで、今回はギターの水木さんがサポートに入る構成。
水木さんがギターで刻むリズムに乗って、高く澄んだ笛の音は、ライヴ会場近くに設置された風鈴トンネルの涼やかな音色と馴染んで、意識がふっと高いところに昇って、中空から会場を俯瞰しているような錯覚にとらわれました。
水木さんとリズムのサポートでの3人体制のバンドで、10月の音座なまらいぶにも出演されるようですよ。

28日(日)
一組目はマイジェニことmy&Jennieは、ピアノをカホンのインストユニット。
午前中は苫小牧のイベントでの演奏をこなしてからの会場入りながら、その疲れを微塵も感じさせない、パワフルでシャープな演奏。
歌詞の無いインストゥルメンタルながら詩(うた)があります。

二組目。浅原富希子 & Friends。
その名の通り、「潮まつり」や「雪あかりの路」等でのゴスペルライヴの中心人物の浅原富希子さんと、その友達という構成。
でも、普段は大所帯のコーラスグループを率いてライヴをしているので、がらす市ライヴで想定しているスペースにはとても納まらない為、今回のライヴの為に急遽バンドを組んで参加して下さいました。
私は、当日初めて他のメンバーの方とお会いしましたが、実力者ぞろいでしかも気心の知れた友達だからなのか、急ごしらえのバンドとは思えない一体感のある演奏。
曲も自分たちの好きな曲をピックアップしたそうで、実に楽しそうな演奏で聴いてる方々にも笑顔が伝わっていました。

そして大トリは浜田隆史さん。
海外にも名をはせるラグタイムのギタープレイヤー。
普段は小樽運河で演奏をされている事が多いので、お聴きになった事のある方も多いのではないでしょうか?
今回の企画の最大人数のバンドの後に、ギターソロは少し淋しく感じるかもと懸念してましたが、全くの杞憂。
圧倒的なスキルに裏打ちされた豊潤な音の広がりは、あっという間にお客様の心を包み込みました。
今回の(私的な)テーマの「小樽」に関してもトークや演奏で取り上げて下さり、懐かしいお店にちなんだ曲や、潮まつり期間の3日間しか演奏しないというレアな曲等、小樽市民はプラスαで楽しめてたかも知れません。

時折雨に濡れる事もありましたが、風鈴の音、素敵な演奏、硝子のきらめきが溶け合って、優しい空間がそこにありました。
演者の皆さま、聴きに来て下さった多くの皆さま、多大なご尽力を頂きました関係者の皆さま、改めまして感謝申し上げます。

そして、すっかり長くなったブログですが、もう一つだけ。
今回のイベントの準備を進める中で、知遇を得て、バックアップして下さった方々には、小樽ポートフェスティバルの関係者の方が沢山いらっしゃいました。
今となってはご存知ない方も多いかもしれませんが、小樽ポートフェスティバル(1978〜1994年)は運河保存運動と並行して開催された、ライヴや今で言うフリーマーケットのような出店で、小樽市民の方々に運河に足を運んでもらい運河に関心を持ってもらおうというテーマでスタートしたイベントです。(私はそういう認識ですが「違うよ」という事でしたら、後でこっそり教えて下さい)
地元への愛情から生まれたイベントと言って良いと思います。
前述のように小樽市民へ発信するイベントである小樽がらす市の中で、ライヴイベントを担当した私が(私的にですが)「小樽」をテーマにイベントを組み立て、それをポートフェスティバルに関わった方々に助けられていた。
ポートフェスティバル自体は途絶えて久しいのですが、その命脈は様々に姿を変えて今に繋がり、自分もその流れにいる一人なのかも知れない。
そんな嬉しい発見もありました。

ああ、楽しかった。