そこに彼はいた!?

いつも通り遅くなりましたが、今月のイベントレポートです。
先ずはほぼ満席になる程、多くのお客様にお越し頂きました事お礼申し上げます。

2013年2月16日(土)
村岡啓介朗読ライブ in VerreBois vol.6
「オタルナイ奇譚」 作:池下爛史郎

歴史の虚実を織り交ぜ、明治の小樽を舞台に展開される伝奇ストーリー。

登場人物は、新撰組の生き残りで晩年を小樽で過ごした永倉新八、その孫杉村道男、小樽の北防波堤を設計した廣井勇等、実在の人物らが、不思議な女性小野美紗との出会いを機に、暗躍する謎の集団と戦いに巻き込まれていくというのが大筋。
手宮洞窟、環状列石や神社等をオカルティックな視点で分析しつつ、歴史の裏側に迫っていくのですが、内容のボリュームもあり、登場人物も多く、朗読する村岡さんも、聴く観客の皆さんも、気力、体力が必要だったと思います。
でも、それはストーリーの中に没入するからこそ。

多くの設定、登場人物を印象付ける丁寧な前半。
そして、クライマックスへ向け一気に疾走する後半。

そこにいる全員が明治の小樽に連れて行かれてました。

逆に明治から、現代の小樽のこの会場に来た方もいたようです。

クライマックスで永倉新八新撰組でともに過ごしたある人物と再会する事になるのですが、その人物のセリフを読む際村岡さんが練習していた時とは全然別の声音でした。
後から村岡さんご本人が言うには、「言わされていた」ような感覚だったそうです。
その人物は、その時代にはすでに没した新撰組の総意とも言える想いを持っていました。
ストーリーを作成した池下爛史郎氏が歴史をひも解き見つけ出したその想いを、自ら告げにきたかのようです。

錯覚かもしれませんが、そう思わせるだけの力強い朗読だった証ではないでしょうか?

当日の様子は何らかの形でアウトプットする予定です。
また、「オタルナイ奇譚」も、大きく膨らんだ構想もまた何かの形で発信されると思います。

その際にはまた改めてアナウンスさせて頂きますので、楽しみにしていて下さい。