「五月の風」

5月19日(月)open18:30 start19:00
「風薫る五月歌(かぜかおるさつきうた)」
出演:椛島恵美・鈴音・Chiha with けんたろ
ノーチャージ・要オーダー・投げ銭

当日は立ち見が出るほどの大盛況。
お店としては、ありがたいやら、申し訳ないやらではありますが、皆さん終始笑顔で「ああ、いいライヴだったな」と思えました。

ライヴでは、いつもその時々のフードメニューを用意するのですが、今回はいつも以上に大変!
というのも、今回のご出演の鈴音さんが拠点としていたcafé rit.さんのメニュー「辛口チキンフルーティカレー」をメニューを提供するというミッションが課せられていたのです。
4月に閉店したrit.さんのキッチン用品とともにヴェールボアに届いたカレーのレシピからは、マスターkoppeさんの思い入れが伝わってきました。
結構な手間がかかって、食材にも工夫が凝らされていて、仕込みは想像以上に大変でした。
それでも、今回音響で参加して下さったマスターkoppeさん、鈴音さんに試食して頂き、お墨付きを頂けました。

と、いう事で、ライヴが始まる前にやり遂げた充実感に満たされたぼあマスでございますが、当然本番はその後にやってきます。
開演10分前には満席状態。
やや時間はずれ込みましたが、トップバッター鈴音さんの演奏がスタート!
爽やかな5月の風そのままに、澄んだ歌声と軽快なギターは会場の全員をいっきに引きつけました。

振り返れば、鈴音さんが初めてヴェールボアでライヴをしてくれたのは昨年の6月。
それがきっかけでcafé rit.さんとの交流が始まり、それぞれの店に縁のあるミュージシャンやお客様までも交流の輪が広がっていきました。
ですが、残念ながらcafé ritさんは閉店。
そこを拠点としていた鈴音さんは全国をまたにかけるツアーミュージシャンとして活動の場を広げるとの事。
一年前と変わらない明るさながら、そこに新しい世界へと踏み出そうとする決意が滲んでいるようでした。

ツアーミュージシャンとして鈴音さんの先輩が、次演者さん椛島恵美さん。
私が初めて会ったのは今年の2月、鈴音さんと二人で小樽でライヴをする前にお店によって下さった時。

その時から印象的なのは「笑顔」。
話をしていても、ドリンクを飲んでいても、いつも笑顔。
そして、演奏はその笑顔のエッセンスが更に凝縮して、音に乗せてお客様に届き聴く人たちにも笑顔が広がっていくようでした。
もちろん楽しい曲ばかりではありません。
恵美さんの曲は、悲しみや人生の重みを感じさせる曲も多いのですが、常に希望もそばにある事に気づかされます。

トリは地元枠「Chiha With けんたろ」。
いつもは「Thousand Fines」という3人編成のバンドなのですが、今回はメンバーのスケジュールの都合でヴォーカルとギターの二人編成。

海を縦糸にした四季の流れを織り込んだリリカルなセットリストに、音楽への思い入れを感じます。
緊張が演奏に影響したのは否めませんが、懸命な二人の姿には沢山の声援と手拍子、拍手が送られ、アンコールに応えてのオリジナル曲は大いに盛り上がり、この日の演奏は終了となりました。

音楽には演奏する方の人柄が表れ、その人柄ごと音楽に感動するのですね。
愛すべき4人のミュージシャンの心に触れた温かい夜でした。
皆様、お疲れさまでした。ありがとうございます。


打ち上げも大いに盛り上がりました。
お帰りになる方をお見送りに外へ行くたびに、まだまだ冷たい五月の夜の風は火照った体には心地よかったです。

椛島恵美さんは夏にまた小樽にいらっしゃる予定らしいです。
楽しみですね。

☆写真はとっておきの為にとっておきます。

ぼあ